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「南方熊楠 100年早かった智の人」展 〜熊楠ってなんか萌えませんか?
天才とは、世間に認められた狂人である──
先日、上野の国立科学博物館にて開催中の「南方熊楠生 100年早かった智の人」展覧会に行ってきました。
一般的に誰もが興味を持つ人物というわけではないけれども、熊楠好きは一定層いると感じています。
それもなぜだか、真面目な優等生や勉強好きよりも、オタク気質のある人やアート好き、音楽好き、漫画好き、宗教や宇宙、数学、哲学好きな人…女性よりも男性が多い・・・印象。
現代でもカルトな人気を誇る熊楠の人生に、カジュアルに触れることのできる気軽な展覧会でした──「南方熊楠 100年早かった智の人」展。
南方熊楠とは
私なんぞが纏める意味もないくらい日本が誇る生物学者でございますが、一応おさらいしておきますと、南方熊楠とは博物学者、民俗学者、植物学者…特に粘菌の研究者として名を馳せた人物であります。
研究者としてだけでなく、天才伝説やキ○ガイエピソードでも有名(詳しくはwikiで)。
熊楠の研究は森羅万象に及び、ジャンルを縦横無尽にまたいで紡ぎあげるまさに孤高の天才。
最終的には研究成果がマンダラになっちゃうレベル。
↑これな。南方マンダラ(実際は平面ではなく3Dだそうです)
よく分からないけどなんか凄いのです。
普通の学者は退屈ですが、熊楠はエキサイティング。
画期的な研究成果をバンバン出していきながらも常に下ネタ・セックス話までが一連の地続きだったというからこりゃすげえ。
結局世界はエロ抜きには何も語れないということなのだろうか。謎は深まるばかり。
そんな熊楠さんなので、堅苦しく色気のない普通の学者サンには無い破天荒な魅力があり、専門外のアート好き・クリエイター層にまで愛されるのがよくわかりますね。
その証拠(?)に、今から10年前にアートギャラリーのワタリウムでも展覧会をしていたみたいです。
いかに熊楠が文系と理系どころか学問と思想などなどの境界線なく結びつける変態=全くアートの意識はないがアート層にも愛されているかが伺えますね。
ということで、熊楠展
ということで行ってきました、南方熊楠展。
こうやって見るとなかなかのハンサム。
年末の土日の上野でしたが、混雑はほどほどで、快適に見れました。
展示では、ネット社会の情報中毒者もまっつぁおなアーカイバーであった熊楠の、キ○ガイじみた量のスケッチ、書簡、標本などなどが見られます。
そうそう、昭和天皇に献上した標本を入れたレトロなキャラメル箱の展示もありましたよ。
展示全体的に説明の文字は多めで、部屋も1室のみなのでこじんまりとしています。30分もあればゆっくり見られるんじゃないかしら。
こじんまりとしていつつも、熊楠のスケッチがまるでアートのようにも鑑賞できる現代的な見せ方になっていて良かったですよ。
熊楠=ひとりGoogleだった
特に、情報自体が乏しかった時代において、熊楠の膨大なアーカイブと情報量によってジャンルを隔て違う世界と世界を繋ぎ合わせるところを現代のインターネットと重ね合わせ、熊楠=人間Googleということになっていました。
なるほど〜
だから「100年早かった」ということなのね。
ちなみに、熊楠の残したメモ書きやらは膨大かつ難解なため、未だに研究家筋では解読するための努力が続けられているそうです・・・
どんだけ〜
お土産はやっぱりマスキングテープ
さて展覧会といえばやっぱりオリジナルグッズがお楽しみの一つ。
にしても、今回は仏像展などとは違い規模も小さいためグッズコーナーは正直シケてました。しょんぼり。
でもゲットしたわよ、粘菌類マスキングテープ。
やや地味ですが、熊楠の持つ得体の知れなさは出ているので満足です。
1個500円也。
最近「展覧会行ってきました記念アイテム」として定着している感がありますね、マステ。
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ということで2018年3月4日まで、上野の国立科学博物館でやっております熊楠展。
軽くカジュアルに見られる「いい感じ」な展覧会だったので、熊楠や粘菌に興味のない人もぜひ行ってみてはいかがだろうか。
アート好きやクリエイターにもオススメです!
(ファンはもちろん、粘菌マスキングテープをゲットするためにも是非Go!)
(おしまい)