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N.S.ハルシャ展【一は全、全は一】って感じのチャーミングな展覧会!
森美術館で2017年6月11日までやっている「N.S.ハルシャ チャーミングな旅」展に行きました。
N.S.ハルシャは、インド人現代美術家。
森美術館公式↓
N・S・ハルシャは1969年、南インドの古都マイスールに生まれ、現在も同地に在住し活動しています。インドの現代アートは近年の急速な経済成長や都市化とともに、国際的な注目を浴びていますが、N・S・ハルシャもこの10年間、世界各地で開催される国際展に数多く参加し、作品を発表しています。その一方で、南インドの伝統文化や自然環境、日々の生活における人間と動植物との関係など、自らを取り巻く「生」と真摯に向き合いながら、独自の立ち位置を確立してきた作家でもあります。
一般的にモダンアートの世界では、いかにもインド的なテイストはあまり好まれないように思います(ドロ臭くなりがち)。
↓あまり好まれないインドテイスト一例。なまめかしい。
しかし、このN.S.ハルシャ氏は、非常に軽やかで現代的なアプローチ。世界で人気が高まっているのも頷けます。
アートやインドにさして興味のない人にでも難しくなく、またモダンでオシャレな雰囲気でした。
今後も期待大のアーティストなので、記念にレヴューしておきます。
<※以下、写真ありのネタバレです>
一言でいうと、非常にインド的です
さてN.S.ハルシャ氏の対象のとらえ方ですが、モダンながらもとてもインド人らしいの一言に尽きます。
↓展覧会風景
インド人の、すべてをごちゃまぜにして一緒くたにできる寛容性、随所に脈絡なく人間と並列して現れる動物、擬人化されまくる神様etc...。
インド渡航歴3回の私は、そうそう、インド人て「人間っておもしろい」的なチャーミングさがあるよね・・・と思い出しましたよ。
また、私たち日本人は、インドに神秘性を求めます。
あの国がただの何でもありのデタラメな国なのか、奥の深い哲学に富んだ特別な国なのかは定かではありませんが(それはアナタ次第)、ビートルズが魅せられた国であり、ゼロを見つけた国であり、仏教の生まれた国。
なんかあるはず。 ←ボラれるなどして、何度もインド人に裏切られてるけど
そんなふうに、インドは呼ばれる国、神々の国!と幻想期待を抱く私たちに、N.S.ハルシャの作品はぴったり。
インド=哲学的で宇宙的
そんな私たちのイメージを、チャーミングなやり方で満たしてくれます。
それも、幼い子どものような素直な目線で。
作品に共通している世界観は【ミクロとマクロ】【一は全・全は一】。
N.S.ハルシャ氏の作品のほとんどは、「人」を描いています。
それも、1つのものに大人数をぶちこんで、引いて見ていくと1つの作品として成り立つようになっているものがほとんど。
これ、見る側としては、大変に疲れます。
1つ1つの細部を見ようとすると、えらい時間がかかりますから。正直、一回で細部まで見ようとするのは不可能。
↓小さな宇宙(人)を詰め込んで、全体で大きな宇宙を表現する作品多し。
↓ちょっと拡大。
↓さらに拡大。
そんな感じで、一人として同じキャラが居ないので、全部見ようと思ったらもう大変なことになります。
(でも一人一人があまりに面白い動きをしているのでついつい見入ってしまいます)
こちらはもっとダイレクトに宇宙的。タイトル「ふたたび生まれ、ふたたび死ぬ」。
↓近くでみると★がいっぱい
↓これも面白いww 天井が鏡ばりで、自分も全体の1人になっちゃうやつwww
フフッってなります。
いやあ、宇宙や、自分の中の神や仏をテーマにした作品はたくさんあるけれど、とっても素直でかわいらしいアプローチだと思いません?
随所にちりばめられた動物&珍キャラ
さて、インドといえば、人と動物が同じ目線で生きているのが特徴。
インドの道を当たり前のように歩く犬、牛、ブタ、猿、リス、象、鳥etc.
これも、インドが神秘的に見えなくもない由縁ですが(実際目の当たりにするとマジカオス)、もちろん、N.S.ハルシャ作品にも、インドらしい動物が普通に登場してきます。
大事そうに抱えられたゾウくん。
ペンギンやシマウマも、人と同列。
ウシ君はもちろん欠かせない。
擬人化されたヘンなキャラも登場。これは鳥人間?ポージングがキモイww
これは・・・ミシンで宇宙を繕っている神様www
結構、日本のマンガにも共通点が多い感じ。
へんな動物好きにもオススメです。
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私は日曜の昼過ぎという混みそうな時間に行ったけど、程よく観れる人の出入りなのも良かった!
知名度的にもおそらく、激混みになる時間帯はないと思います。ゆったりリラックスして非日常に入り込みたいひとにオススメ。
特に今は、同じ六本木で草間弥生展とミュシャ展をやっているので、有名ドコロのそっちに行く人は多いと思うが・・・
(私は激混みのなかアートを見る趣味はないので、そっちはパス。行くとしても平日午前とか?)
こちらのN.S.ハルシャ、かなり日本人の感性と相性いいでっせ〜。オススメです。