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お正月に20年ぶりにニューシネマパラダイスを観て思ったこと
あけましておめでとうございます。
今年ももう3日も過ぎた。早いわ〜(°д°)
今年もちんたらお付き合いのほどよろしくお願いいたします。
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私はお正月に、TVでやっていた「ニューシネマパラダイス」を観ましたよ。
初めて観たのは高校生の頃だったか。
その頃からあの美しい世界にいたく感動して大好きな映画の一つでしたが、20年ぶりに年月を重ねて今見ると・・・
昔以上に号泣。
美しい映像に、繰り返される美しいモリコーネの音楽。
悲しいわけではないのに何故こんなに涙が出るのか、理由がよくわからない。
(これは去年、「この世界の片隅に」を観たときも思いました。)
どちらの作品も、人が亡くなったり、失くしたものへの思いが描かれているものではあるけれど、全編に渡ってほのぼのとしていて、痛いような悲しみは描かれてはいないのだけれど。
本当に、これ系の市井の人の健気で何気ないドラマを描いたものの哀愁に弱い私であります。
(後日、詳しい人から「それは音楽と映像による確信犯的なサブリミナル効果で、自動的に涙が出るように脳に働きかける仕掛けが施されてある。映画関係者なら分かる」と言われた。夢がねえな!)
ということで、大人(BBA)になりだいぶ視点が変わった今、昔は感じなかった私的・ニューシネマパラダイスの魅力と気づきを挙げていきます。
(ニューシネマパラダイス知らない人はスルーするか、あらすじを読んでね)
襲ってくる郷愁がやばい
オープニングから泣いてました( ´_ゝ`)
これは多分歳をとったからだと思うのですが、なんやこの襲ってくる強烈なノスタルジー。
わたくし個人は舞台となっているシチリアには縁もゆかりもございませんが、その映像と音楽によって懐かしくて切なくて胸がぎゅっとなります。
私自身も田舎から東京に出てきているので、主人公アルフレードが里帰りし、昔の記憶や年老いた親兄弟に心を揺さぶられるのがどことなく怖い気持ちがよく分かるのです。
いくら都会で洒脱な生活して何十年経って、都会に生活の基盤がしっかりあったとしても、田舎者にとっては都会は気楽なんです。
それに気づかされるのは帰省した時。
どんなに自分は変わった気でいても、田舎に帰った途端自分の根幹的な部分がこの場所にどっかりと置いてきてあることに気付かされるのよね・・・。
こんなにも人間にとって郷愁が胸に迫るものなのだということは、ニューシネマを初めて観たあの頃は、知る由もありませんでした。
おっさんと子どものカップリングがやばい
おじさんと子どもがお互い本気で対峙している絵を見るだけで、泣けるようになってしまった。。。
親子のような愛、深く互いを認め合った友情がピュアすぎてやばい。
変わらないものは何一つなく、時代も変わるし人は年老いていく・・・ということの切なさとノスタルジーを描いている本編だけれど、
人と人との間に何気なく生まれる愛情の普遍性みたいなものがほんのりと流れているのがまた泣けます。
あと単純に、絵的にズルいよね。
可愛い子どもと優しそうなおじさんのカップリングて・・・
かわいい口喧嘩のシーンとか、微笑ましくてそれだけで泣けます。笑
お母さん側に感情移入する年齢になってしもた
ニューシネマパラダイスには、トトのお母さんが、映画にかまけている幼いトトをびったんびったんぶっ叩くシーンがあります。
ヒステリックなお母さんが結構怖くて、昔から観ていて辛いシーンです。
しかし、昔はただただトトが可哀想なシーンとしか思っていなかったが、今はお母さん側に感情移入。笑。
状況的には、戦争に行った旦那を待ち、女手1つで手のかかる二人の子どもを育てているお母さん・・・
あの頃は、ただ映画にかまけるトトにムカついてぶっ叩いてるとしか思えなかったけれど今見ると、国や時代に対するやり場のない気持ち、何一つ思い通りにいかない悲しみが手に取るようにわかって辛い。
さらに息子が近所のおっさんと映画の話しかしなかったら、心配で仕方ないよね。笑。
今の日本だったらアルフレード通報されていると思うわ。
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そんなこんなで、私の本年はなぜかニューシネマパラダイスで始まりました。
ということで最後に、映画のセリフから今年に役立てたい一言を。
自分のすることを愛せ。
子供の頃、試写室を愛したように。
ここ最近、自分のすることをあまり愛してなかった(特に仕事)気がしないでもないので・・・
今年は自分のすることを、自分の人生を愛します、トト少年のようにピュアに。
今年もよろしくお願いいたします。
(おしまい)