文系オトナギーク女子

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リアルなハナシと人間模様 広告/マーケ論

ロクシタンのコピーがポエムな件 〜化粧品のコピーが気になる〜

 

ロクシタン。おフランスはプロヴァンスのかほり。

女子の憧れブランドナンバーワンでございます。(当社比)

 

ところで私は仕事柄自分もコピーを考える手前、何気にロクシタンの広告コピーが気になっていたのです。

 

 

化粧品のコピーってよく考えると意味不明なものが多い

 

そもそも化粧品のコピーって、ロクシタンに限らず商品の説明をしていないものが結構多いです。

 

「一瞬で人を惹きつけるには、説明文よりもイメージの方がスピードが早い」

 

それは広告の鉄則ですが、化粧品はそれの最たるもの。

 

たとえ日本語としてちょっとナゾだったとしても、1人でも多くの人に瞬間的に伝わるコピーを追求しています。

 

例えば、

<生きざま啓蒙系コピー>※最もイメージ重視なタイプ

 

○ラブリーに生きろ♡(資生堂インテグレート)

 

○運命よりも、きれいになろう(SK-Ⅱ)

 

こういうフワーッとしたものから、

 

<目先の効果を表す系コピー>※庶民ブランド、ドラッグストア系に多い。

 

○下地で差がつく−5歳肌(花王プリマヴィスタ)

 

○これが、すっぴんメイク(Kose雪肌精)

 

こういう即物的なものまで、色々。

 

瞬間的に、「なんかカワイイ」「あっ効きそう」と感じさせるものが多いですね。

 

 

ロクシタンのコピー=ポエ夢(ぽえむ)

 

そんな中、個人的にはロクシタン様のコピーが気になっていたのです。

 

 

なんていうか、ドリーミンで・・・

それでいて、リズミカルで・・・

ちょっとキモい。 ←褒めてます。多分。

 

 

手始めに軽いものから紹介しますと、

 

「引きしめて、颯爽と、夏へ。」


出典:ロクシタン

 
「ついに花開く、輝き、髪に。」 ・・・なんか凄そう。

出典:ロクシタン

 

「すべてが、この瞬間に。」 イミフ(^q^)

出典:ロクシタン

 

 

世の中もっと刺激的なコピーが多いので、ぱっと見、以外と普通やんと思われるかもしれません。

化粧品のコピーなんてこんなもんでしょ、と。

 

まあ、そうなんですけどね。

 

でもなんていうか、他の化粧品会社よりもさらに叙情詩的なんですよ。

平たくいうと、ポエム

 

やはり、プロヴァンスを体現するには、ポエムしかないです。

 

 

それと、コピーの形式がほぼエヴァンゲリオン型なのも個人的には気になりますね。

↓エヴァ型コピー

 

 

・・・続いていきます。

 

 

この辺もかなりポエミィ。

「恋夜へ駆けていく。」 こいよる?こいや?? ドラマチック。

出典:ロクシタン

 

 

毎年桜の時期限定のチェリーブロッサムにも、題材が桜なだけに(桜=詩的)、傑作が多いです。

「ハート、一瞬で芽吹け。」 ロクシタンには珍しく命令形よ。

出典:ロクシタン

 

「ぽっ。夢を咲かせて。」 ドリーミン(^q^)

出典:ロクシタン

 

「ぷるルン」(°∀°)(°∀°)(°∀°)

出典:ロクシタン

 

 

・・・どうでしょう?

このロクシタン節、わかってもらえたでしょうか??

 

全体的に、とてもかゆいかわいい美しい世界観なのがおわかり頂けたと思う。

 

 

広告には、意図していないところにも「らしさ」が出る

 

で、やはり広告はその会社を表す、というか意図していない所に「らしさ」が出るなと。

 

ロクシタンは、言うたら生活感から一番遠いところにあるコスメブランド

 

他のコスメブランドが戦っている「老い」だとか「シワ・シミ」などは、ロクシタンはあえて知らんぷりです。※中にはエイジングのアイテム等もありますが。

 

それよりも、プロヴァンスの風を届けたい。ということでしょう。

 

意地悪な言い方をすると、コスメとしての効果効力はまあ二の次で、ラグジュアリーな香りとカワイイ・美しいことを追求した見た目の世界観で夢ごこちにさせるのが第一義のブランドということですね。

 

いや、好き嫌いは別として、この「カワイイ・素敵・詩的」への徹底ぶりには感心しきり。

 

広告モデルとして「結構コテコテなのにブランド力は高い」を維持している稀有な例として、今後も注目していきたいと思います。

 

(おしまい)

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