文系オトナギーク女子

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リアルなハナシと人間模様 広告/マーケ論

【プランナー目線で見る】流行りそうな飲食店、ダメそうな飲食店

 

先日、知り合いがOPENさせた飲食店に行ってきました。

固有名詞は伏せときますが、カフェ的なお店。オーナーさんは、飲食業界は初めて。

 

私も飲食のことは分かりませんが、企画プランナーとしての目線で見るとこのお店、

 

全くダメ (°д°)

 

正直、近年稀に見るダメさで涙が止まらない。

 

はっきりは聞いていないが(聞けないw)、恐らく売上的にも良くなさそうで、何より料理や店のテーマとターゲットが見えてこない。

OL向けなのか主婦向けなのか、男性向けなのか、何料理なのか、売りたいのかむしろ売りたくないのかさえ見えてこない切り口。

 

 

たぶん、全くの素人に「なんとなく流行りそうな飲食店を作ってみてください」とオーダーしたとしても、あんなことにはならないはず。

 

きっと普通の人の感覚なら、

「このへんはOLが多いから、パスタの店にしよう!」とか、「流行っているから、おしゃれでこだわりのコーヒー屋にしてみよう」とか、「よくわからんから原価率の高いバーにしてみるべ」とか、無難なことを思いつくはずです。

 

実際にお店が流行るかどうかは置いといて、上記のような感じであれば、少なくとも狙いは理解できるし、一般的にも分かりやすいよね。

 

 

しかし、くだんの知り合いの飲食店は、プラニング畑の私をもってしても意図がまったく読めなかった (°д°)

 

誰にむけてるの?どこを向いてるの?おしゃれにしたいの?親しみやすくしたいの?流行らせたいの?流行らせたくないの??

↑具体的にお見せできなくて残念です

 

 

いや、偶然にこんな店が作れるはずがない。何か具体的なベンチマークがあるはずだ。

 

そう思ってリサーチし、「なぜこうなったか」わかった気がしました。

 

ターゲット不明の原因は、男のロマンのせいでした。

 

 

男のロマンて、普通にやれば成功するようなことも、回りくどくしてしまい周囲を置いてけぼりにするような事態を招くこと多々あるよな。

 

 

知り合いの店でいうと、具体的に言えないのでたとえ話になりますが、

 

昔のモノクロ洋画を観て、「映画に出てくるレストランみたいな、退廃的なムードの店がやりたい!」という気持ちを実現しちゃった感じです。

で、何料理出すのかは後回しwwwまずターゲット決めろやwww

 

 

相当プロデュース力のある人間が入ってうまくやるなら別ですが、、、

汚いものでも格好良く見える洋画の中の店をテーマにしてリアル店舗を作ってしまうと、多くは独りよがりで伝わりづらい店になってしまいますよね。

 

 

くだんの知り合いの店は、そういう感じでした。

本人達は気づいてないけど、男のロマン最優先

男のロマンを入れるなとは言わないが、最優先だよ最優先。

(・A・)・・・

 

 

もちろん世の中には、たとえ企画としてグダグダでも奇跡のバランスで成り立つ商売もあると思うのであまり偉そうなことは言えないけれど、率直にこれはマズイと思った次第でございました。

 

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私が商品の企画や広告を練り上げるとき、やはり最初のインスピレーションは大切ですが、企画を詰める段階でかなりのものを削ぎ落とします。

特に、ロマン(思い入れ)は一番最初にぶった切ります。

 

また、いちばん最初に「これいい!」と思ったことは結果的に間違いじゃないこともありますが、進めて行く段階でどうもしっくり来ない・筋が通らない場合、良いと思っていたアイデアをあえて捨ててみることも結構ある。

 

イイと思いすぎるとそこに執着と変なこだわりが生まれ、エンドユーザーへの伝わりやすさが損なわれたりするからです。

 

その知り合いの店は、本人達の思い入れが強すぎるために、やりたいことを盛り込み過ぎて、一般客には何も伝わらないものになってしまう企画に似てるなあ、と感じてしまいました。

 

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とはいえ、綺麗ごとじゃなく、知り合いの「新しいジャンルへの挑戦」は素晴らしい。世の中、新しいことにチャレンジできない人のほうが多いからね。

 

もし失敗したら、プライドなんて捨ててすぐに辞めればいいんです。それで得たノウハウを持って次に活かせばいいだけです。

 

このオーナーさんは、もしかしたら数年はそれなりに苦労するかもしれないけれど、きっと行く行くは何かしら成功するんじゃないかな。

というか自分でやってみた者しか成功なんてできないのだし。

 

頑張ってほしい〜!!!

 

(おしまい)

 

 

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