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【感想】話題作「うつヌケ」。うつ病じゃなくても、漠然と浮かない毎日の人にもオススメ
話題になっている「うつヌケ」読みました。
漫画家・田中圭一さんの作品で、大ヒット中。
どの書店でも今かなりイイ場所に置いてあり、人気の程がうかがえます。
こう言っては何ですが、田中圭一さんはどちらかと言うとニッチな漫画家というイメージだったので、なんかこの現象に違和感wwwなにこのメジャー感www
(中身は「うつ」について分かりやすい実体験をまとめた良書で、売れたことに異論はありませんので悪しからず)
「うつヌケ」を読んで、自分が“うつ文献慣れ”しすぎてると実感
私は30歳前後に軽いうつ病経験があり、周囲にも何人かうつの気がある友人がいたりということもあり、過去にこういった類いの本を随分と読みあさりました。
ということもあって、ある意味「うつ文献慣れ」してしまっているスレた私にとっては、「うつヌケ」の内容は正直、やや浅く感じられました。
これに関しては、多分私がうつに関する読み物に対して耐性が付き過ぎて、何を読んでも「あーまあねえ」位にしか感じない人になってしまったせいだと思います。
でも、今の時代のこのタイミングだからこそ、「うつ」を真正面から題材にした「うつヌケ」が大ヒットしたのでしょうね。
この題材がこんなに売れるなんて、一億総うつの時代やね・・・と複雑な気持ちになるわ。
でも私、うつの時、本には救われなかったなぁ〜。←
本当にうつ真っ最中の時は、誰の言葉も救いにならなかった。
いや、でもうつに関しての文献が無かった時代に比べれば、やはりこういう本の存在は尊いのは確かで、実際希望が持てた人もたくさんいるでしょう。良い本なのに異論はないです。
ただ私の場合、すでにさまざまな角度から、あらゆる本や比喩表現なども駆使し、自分を(騙し騙し)応援し続けてはや数年・・・笑。
そんな私にとって「うつヌケ」の内容は、すでに自分が自分に向かって掛けた励ましの言葉と被る部分が多く、まあまあの内容だったかなーというぶっちゃけの感想です。
漠然と気分が浮かない状態の人、落ち込みやすい人が読むのにもオススメ
ネットでも結構多くの人が書いてますが、「うつヌケ」はうつ病真っ只中の人よりも、うつの人の気持ちがわからない周りの家族や友人が勉強のために読むと大いに参考になる部分があります。
あとは、「うつ病ってほど大袈裟ではないかもしれないけど、なんか毎日ツライ」と漠然と思って生活している人・・・つまり“うつトンネル”の手前にいる人には、是非オススメしたい。
毎日なんとなく気分が浮かない。
でも食事も摂れているし、眠ることもできているし。
うつ病チェックリストをやっても、当てはまらないことも多いし。
きっとうつ病ってもっと辛いものなんでしょ?それに比べたら大丈夫大丈夫。
と、自分を騙し騙し、何とかやり過ごしている人。
そういう人は、ひょっとしたら思った以上に自分がうつ病トンネルにかなり近い場所にいることを再認識できるかもしれませんよ。
うつ経験者から言わせてもらえば、予備軍のうちに気づいて引き返せば、かなりのことが回避できるんですけどね。
引き返す=ヤバいと思ったらつべこべ言わず仕事を辞める、人に頼る、生活を変える、そういう具体的なこと。
ただ、人間て渦中にいればいるほど踏ん張っちゃって引き返せないものなんだけどさ。。。
「引き返す」って、普通の人以上に頭が冴え渡っている人にしか出来ない行為なのよ。(でも引き返して欲すぃ)
うつヌケした者だからいえる、いい加減に生きるススメ
私の場合、ガチで働くのもキツい状態だった時期は1年ほど。
前後1年間ずつは小康状態だったことを考えると、長く見積もっても3年間です。
「うつヌケ」を読むと、10年以上選手やぶり返す人も多く、それと比べると私のは「短いトンネル」だったと言えます。
最悪な経験だったけど、そのお陰で今はかなり「いい加減」になれました。
今の私は頑張らないんです、全然。笑。
しんどい、やりたくないと思ったら、自分の気持ちに嘘ついてまで色々なことをやらないようになりました。
「自分のぶっこわれ方」が分かり、ぶっこわすまで無理をすることがいかに割に合わないか実感できたから。
そういう意味では、あれは長い人生においては必要な期間であったとも、今は思えます。
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ということで「うつヌケ」。
わかりやすいし実用的な部分も多くあるので、なんだか辛いと感じている人は一度読んでみたらいいかも〜。
(心の持ちようなどでは誤摩化せない、ガチでヤバい人は心療内科へGo!)
(おしまい)