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桜の季節。不朽の名曲「さくら横ちょう」でも聞きながら、花でも見よう
2016/07/18
夜桜を見ると、決まって思い出す曲がある。
〜 「その後どう」 「しばらくね」
って 言ったって
始まらないと心得て
花でも見よう …〜
日本歌曲の「さくら横ちょう」である。
みんな知ってる「小さい秋みつけた」の作曲家・中田喜直作曲の、日本歌曲の中ではモダンな印象の楽曲。
詞は戦後最大の大知識人で大評論家、医学博士でもあった加藤周一。
「さくら横ちょう」の冒頭、
春の宵 さくらが咲くと 花ばかり
はじめてこの部分を聴いた時、特別な言葉を使わずして日本人が持つ桜への情緒をここまで見事に表現できるのかと感激したものだわ。
この冒頭だけでご飯三杯はいけるわ〜。
実はこのさくら横ちょう、全歌詞を文字に起こしてみると(さくら横町歌詞)、わりに平凡?というのか、ただただ感傷的な印象も受ける。が・・・
それが幻想的な曲と相まって、ワタクシの中では、人生で知った中で一番美しい桜の情緒の描写となっている。
だから毎年、夜桜を見るとこの曲が頭に流れる。
大人になり、
「その後どう」
「しばらくね」 って 言ったって はじまらない と 心得て 花でも 見よう
この境地が、ほんのりと解るようになった気がする。