文系オトナギーク女子

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【今だから思う】サノケン氏のエンブレムとデザイン論

東京五輪エンブレム盗作問題も懐かしい佐野研二郎さんの記事を久しぶりに見ました。

 

佐野研二郎氏 東京五輪エンブレムのパクリ疑惑は「なかった」かのよう?

 

この記事を読むからに、サノケンさんは今もバリバリ第一線のようですね。

その節はいろいろあぶり出されちゃって中にはアウトな仕事もあったと思いますが、基本的には実力のあるお方なのでしょう。

 

で、

 

騒動の真っ最中のときは、自分もアートディレクションに関わる人間として、起こっていることやデザインそのものを冷静に見れなかったけど・・・

 

今日は、今だから思う、サノケン氏五輪エンブレムと広告デザイン論を書きます。

 

 

デザインの評価なんて背景で180度変わる

 

佐野研二郎さんの五輪エンブレムが決まったとき、知人のグラフィックデザイナー・A子は、

 

「サノケンさんがプレゼンも含め素晴らしかった!とてもいいデザイン!!」

 

と評していた。

 

ところが、パクリ騒動があり、エンブレム以外のさまざまな黒い面が根掘り葉掘りあぶり出されてからというもの、同じA子の意見は、

 

「知り合いのデザイナーにも聞いたのだけど、サノケン氏は業界内でも評判悪かったらしい。あのエンブレムもどうかと思う」

 

と180度ひっくり返っていた。(°д°)オモー

 

 

でもこれ、A子が特別に手のひら返し女というわけではなく、デザインなんてそんなものだ。

 

制作エピソード、バックアップ体制など、背景が変われば見え方なんて全て変わる。

私かて、騒動が起こってからというもの、サノケンエンブレムを「いいんじゃね?」と思ったことを恥じましたもんwww

 

 

絶対的に美しいモノなんて無い。

 

美なんて、専門家が選んだものだから間違いない、歴史に裏打ちされているから価値があるように見える、多くはそんなものだ。

 

先入観で180度変わるし、別にそれを恥じることもない。

 

逆に、芸術のそういうところが、一番厄介で面白いっちゃ面白いところなんじゃないですかね。

かと思えば、名も無いところから多くの人に愛される名作が出てきたり。

 

いくら普遍性だとか時代を超えた名作とか言っても、「わかる人にはわかる」と偉そうに美、美、びびびび語っても、些細な違いで玉にもうんこにもなる不安定なもの、多くのアートって。

 

もし「アート」を擬人化したとすれば・・・メンヘラリスカ女子(10代後半)なんじゃないかな☆

超絶美人で魅せられるけど、エゴのかたまりで不安定で大変。そもそも、つかみどころのない多面体なのよな、アートもデザインも。

 

 

個人的には・・・サノケンのやつ、好きっす

 

んで

 

個人的には、、、

見た目のことだけで言ったら、サノケンさんのエンブレムでやって欲しかったです、私。←後出しで負けるジャンケンのようなこと言ってすみません

 

しかも、時間が経った今になって「あのデザイン結構よかったな」と感じられるから、、、こりゃ本物かな(←?)と思うわけです。

 

 

やはり1964年東京オリンピックの亀倉雄策さんのエンブレムが素晴らしいし、それと並んで整合性のあるサノケンエンブレムは素敵だなと。

デザイン的にはモダンだけど、色合いには古きよき感じがあり、奇抜すぎず、でもすっきりとしていて。

 

サノケンさんのこれな↓

 

亀倉さんのこれな↓

 

 

あ、パクリとか商標の問題は置いといて、ね。

 

きっと五輪で使い終えてしばらく経ってから、「あれは名エンブレムだった」と言われるものになったんじゃねーかな、という気がするんですよ。

(現行の市松模様のものをディスる気はないので悪しからず)

 

 

 

 

いいデザインとは?──往々にして、パクリである。完全オリジナルのものなんて、無い。どんなアーティストだって、模倣から入るもの。

 

 

個人的には、何も参考にせず、誰の印象にも残らない「安牌」なクリエイションより・・・

パクリと言う人は言うけれど(←法的に問題ない範疇であるのが前提だが)、印象に残るクリエイションのほうが好きだな。

 

というか、そもそもギリギリを攻めないと、し烈なコンペには勝てない

 

 

って持論を広げていくと、パクリ容認派か!って方向に話が行くからこのへんでやめます。

 

 

サノケンさんの今後のご活躍をお祈りします。

まあ、私なぞに言われんでも活躍しているみたいだがwww

 

(おしまい)

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