電通過労死自殺に思う、ブラック企業の「ココしかない」と思わせる洗脳からの抜け出しかた
電通の過労死自殺事件がここ数日ネット上で話題だ。
【電通過労死事件】被害者のツイートから浮かび上がる電通の体質
彼女の生々しいツイッターが遺されていたことで、それが証拠となり異例の早さで過労死認定が下りたとのこと。
死んでしまった被害者女性のことを思うと本当にやるせない。ご冥福をお祈りします。
この件に関して、ブラック企業死ねやぁぁぁ!というのが個人的な本音でありますが、私が叫んだところでブラック企業は無くならない。
ということで今日は、ブラック企業から身を守るための心得、そして会社に人生をぶっ壊されないための一つの考え方を書いていきたいと思う。
ブラック企業は辛いだけじゃなく、甘い蜜で人生を洗脳する
ただただ辛いだけのブラック企業ならば、人は何とか逃げ出せる。
多くのブラック企業は甘い蜜を持っているから、逃げ出せなくなる。人から逃げ出そうという意志を奪う。DV夫と一緒だ。
それは、「こんなやりがいのある仕事が出来るのは業界でもこの会社だけ」と思わせることや、他ではなかなか手に入れられない給与面などの待遇であったり。
世間で名の通った会社になると「そこに所属している自分」にプライドと安心感を持ってしまって動きづらくなるパターンだったり。
(任天堂社員であることに誇りを持ち過ぎて、ウツになってもしがみついていた知人を思い出す)
あとは、外から見ると小さい理由が、自分のこととなると結構重要だったりもする。
例えば、せっかく新卒で入ったのだし…とか、難関の昇進試験をパスしたのに…とか。(まあこれはブラック関係ないが)
多くの場合、さらにそこに会社の人間関係などが加わってくる。
1つ1つが複雑にからみあった結果、身動きが取れない状態になり、ひどい場合には、死ねばいいとぼんやり思うようになる。
死を思うほどしんどくなったら…「一番失いたくないもの」をいっぺん、手放してみる
そこまで人生がしんどいと感じる人は、「今いちばん失いたくないもの」だけ、一度、勇気をだして手放してみてほしい。
いや、勇気を出すパワーもないだろうから、とりあえずフッと放棄してみてほしい。
「仕事だけは」と思う人は、仕事を辞めてみる。
「恋人だけは」と思う人は、恋人と別れてみる。
え?逆じゃないの?守るんじゃないの?と思うだろうか。
大概は、大切だと思う(思い込んでいる)モノと天秤にかけて命を削っている場合が多いから、それを捨てることに巻き返しのチャンスが潜んでる。
大切なものは手放したら代替えが利かないって?
いや、それこそ、まずは健康だ。元気があれば何でもできる(by猪木)はあながち嘘じゃない。
絶えず失い、その分何かがやってくるのが人生。
アタシはかつて、一生を懸けたいと思った仕事に苦労して就き、「絶対にココしかない」という思いで働いた。
辞めたくないのに、体と心がついていかず退社。
退社前は、うつ状態が1年ほど続いていた。
高い場所から下をゆらゆら見下ろしていたし、この私が自傷行為にまで及んだのも、後にも先にもこの時しかない。
今思うとドラマにもならないバカみたいな話だが、あの時の喪失感ったらなかった。
私は一度死んだし、巻き添えに人を殺した(くらいの感覚)。
人はいっぺん死ぬとどうなるか?
なんと、想像もしなかったが、生まれてはじめて自由になった。
くだらないプライドが一切なくなった。元気で働けて、夜眠れるだけで超絶ハッピーだ。
もっとも、そう思えるようになるまで、数年かかったが。
それって、堕ちるとこまで堕ちて幸せのボーダー下げただけじゃん。
そう言う人もいるかもしれないが、それこそ要らぬプライドだ。
自分でも気づかなかった変なプライドや欲から解放された結果、「なんでもやります」となり、仕事の幅も量も広がった。
なんなら収入も上がったくらいだ。辞めた当時は考えてもない副産物だ。
どうか会社のせいで人生が辛くて辛くて仕方ないひとは、命まで取られる前に、勇気を持って逃げてほしい。
たとえどんなに理想と違くなっても、想像もできなかったような面白い展開が待っているものだ。