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森達也監督/佐村河内守ドキュメンタリー「FAKE」は人を映す鏡のような映画

2016/07/18

渋谷ユーロスペースで、佐村河内守氏のゴーストライター事件後を追ったドキュメンタリー「FAKE」を鑑賞。

(ネタバレあるよ!)

 

一言で言って、大変に面白い映画でござんした。

 

何の予備知識も無く観ました。

もちろん、去年、事件がワイドショーで騒がれるまで、佐村河内も新垣さんも知らなかった。

交響曲HIROSHIMAも今でも聞いたこともないけど、予備知識なしでも最後まで楽しむことができました。

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ドキュメンタリーと言っても、佐村河内側からの視点でのみ語られているので、敗北者にやさしい世界が描かれています。

あの事件の真実に近づく的なジャーナリズム要素はほぼほぼありません。

その辺りは、カントクも確信犯だと思う。

 

なぜ確信犯と思うかって?

だってこの映画、ドキュメンタリーにしては終始ユルめの優しい雰囲気なんだけれど、最後、「音楽」で佐村河内その人を暴いちゃうんです。(と私は受け取ったわよ)

ジャーナリズムの、ある意味情緒のないやり方でなく、真綿で包むような方法で。

 

最後、カントクが佐村河内さんを鼓舞して、曲を書かせるんだよ。

そして、・・・佐村河内がついに、自作の曲を披露。曲にあわせてエンドロールも流れ、なかなかに感動的な演出。

 

そして最高に「どのようにも受け取れる」ような絵だった。

 

問題のシーン。

やっと佐村河内の、音楽家らしい側面がベールを脱いだ!・・・ように、見えなくは、ない。

これまで佐村河内側の視点で話が進んできて「ゴウチ愛」がほんのり生まれつつある観客にとっては、やれば出来るんじゃん佐村河内!・・・。

 

しかし識者(自分がそうだとは言わんけど)が観れば、佐村河内はクラシック音楽のオーケストラ曲などは作曲できないことを、言葉で語るよりも100倍も1000倍も雄弁に語っていたシーンだった。

あの場面見て私は、それまで疑念疑惑の目で見ていたものが一気に、“ああ、なんか色々、わかった”ってなったよ。

カントクも多分、長く密着している中で自分の中では何か確信めいたものが出来た中で、あの崇高なようなふざけたような感動的なようなお笑いのような、不思議シーンを撮ったんじゃない?いや、撮ったというより撮れちゃったのかな・・・

 

でもね、誤解しないで頂きたいのは、それが佐村河内をやり込めるようなものではなくて、これがまた、彼らの悲哀を感じる良い画になってるのよ〜。

 

どっちにしてもカントク、「もらったァァァァ!!!!」って思ったはずw。あの画が撮れて。

 

人を鏡のように写す、多面体のような映画でした。しかも観おわってから数日かけてジワジワくるから楽しめるよー。

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色々書いたが、映画館まで行かない普通の人たちが知りたいことは

「で 結局ゴウチは被爆二世なの?耳きこえてんの?作曲できるの?」ということでしょ。

野暮を承知で、ジャッジ・ワタクシの審判はというと・・・

 

耳:正直、映画観てもわかんない。何らかの支障はあるのでは。(てか、そもそも“全聾”売りだった筈…)

被爆二世:これはホントっぽい。他の嘘が膨大かつ壮大すぎて、これも嘘の1個にされちゃったのね。

作曲能力:ミュージシャン志望のオニ—チャン程度は出来る。けど、新垣氏級の天才と比べたら段違い平行棒レベル。音楽家の耳はだまされないぜ!

人柄:虚言癖があるオッサン。多分近くに居たら、しょうもない細かい嘘つくからウザいと思うw。調子に乗りやすくおだてに乗っかっちゃうタイプに見えたから、最盛期は相当偉そうだったと予想。

でも、意気消沈している今のゴウチは・・・つい、声掛けたくなってしまうというwww

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最後に。

ゴウチ(と奥さん)、こっからが人生正念場!(軽

自殺とか考えちゃダメ絶対。図太く生きていってほしいっす。

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