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カレー沢薫著「ブスの本懐」ブスは容姿と言動のコンボ技に宿る?
カレー沢薫著「ブスの本懐」読みました。
一言で言って、とにかくブス本だった。
「ブス論」とかいう大層なものではなく、ただただブス、クソブス、ドブスと口に出して語りたい。ブスのことなら本一冊書ける(そして実際書けた)。そんな作者の純粋な欲求がほとばしっていました。
したがって、なんの意味もなくても出落ち的に楽しめる本です。
ブスを語る以外には、本当に何の意味もないですし何の自己啓発要素もないです笑。
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私がレコード会社にいた頃、よく周りのレコードマニアたちが、耳を疑うような酷い言葉で自分が好きなアーティストをdisっていました。
disる形式を取りつつも、愛でていたわけなんですけれど。
まあこの本もそういう感じです。ただただ自分の興味の対象を分析して、語ったり味わったりしたいっていうやつ。
ノリとしては、基本毒舌で言いたい放題、その場だけサイッコーに盛り上がる飲み屋のトークに近いです(しかも首謀者は語彙が豊富でわりとインテリ的な)。
ほら、飲み会トークも最高に楽しいけど、次の日なんも残ってないじゃん笑。ああいう感じ。
よって、たまに「ブスが奥深く感じられる」というレヴューを見かけましたが、とにかくブスによるブスファンブックといった感じで、奥深いというわけでは全然ないですね!!でも痛快。
参考までに私が( ´,_ゝ`)プッとなった小見出しを挙げますと、
◯「美人は3日で飽きるがブスは3日で慣れる」はブスが考えた言葉
◯ブスはブスであること以外、何も続かない
◯セックスに全く縁のなかったブスが一気にヤリマン、ヤリブスになってしまうことも珍しくはない
◯ブスの上に面倒くさがり、そして見た目に気を遣う女をバカにする「ブスの三冠王」
◯「最近の男ってマジ草食系~」と言ってる女は、ほぼブス
かように、飲み屋で「わっかるぅ〜〜」となるような見出しばっかです。
美醜の問題になると、結局「捨てる神あれば拾う神あり」なので、満場一致でこの世の全員がブス判定する人間などいないわけですが。
しかし、こうやってさまざまな角度のブスを見ると、「ブスって容姿+言動のコンボ技や・・・」という感じがしてまいります。
容姿だけだと「まあフツーの子」レベルの人でも、「最近の男ってマジ草食〜〜」とふてぶてしく言い放った瞬間に、「この糞ブスが」と思われるってことですね。
いや、そういうことはどうでもいい。
ブス とか デブ とか ババア とか キモイ とかその辺のワードは、下手うつと「不快です。品性を疑います」って凹られるけど、うまくつき合えば愉快痛快な言葉に早変わり。
たまにはこういった汚言葉(おことば)を浴びて、誰の中にも潜むブスを楽しんでみるのもアリだろう。
(おしまい)